WELLSTAR AGENCY
PROPERTY SIMULATION GUIDE
一棟収益物件のキャッシュフロー・IRR・DSCR・出口戦略を 35 年にわたって試算するためのガイド。
操作手順・入力項目の意味・結果の読み方・主要指標の定義を、ひとつにまとめました。
シミュレーション画面の表示から PDF 保存まで、どなたでも 6 ステップで完了します。
当社サイトの「不動産投資」ページから「物件シミュレーション Pro」のリンク(またはこちらのURL)をクリックし、シミュレーション画面を開きます。ログインや認証は不要で、どなたでもそのままご利用いただけます。
物件名・住所・物件価格・構造・築年数など、物件概要書に記載された情報を入力します。構造を選ぶと建物比率などのデフォルト値が自動セットされます。
借入金額・金利・期間、月額家賃、年間固都税を入力します。月額家賃は満室想定の GPI として扱われ、空室率・OPEX 率は築年数・構造に応じて自動算定されます。
個人(累進課税)/法人(実効税率)をお選びください。法人の場合は実効税率をご調整いただけます。建物比率・諸費用率・売却諸費用率は、初期値のままでも十分正確に試算できますが、物件固有の事情に合わせて上書きも可能です。
「シミュレーション実行」ボタンで 35 年分の収支計算が実行されます。完了後、結果サマリー(自己資金・総収益・IRR)と、デッドクロス(税負担が増加するポイント)が検出された場合はその警告も表示されます。
キャッシュフロー/P&L/評価バランス/出口戦略の 4 タブを順にご確認ください。画面右上の「PDF出力」ボタンから、グラフを含む A4 レポート(全 9 ページ)を保存・印刷いただけます。
各入力欄の意味と目安値を一覧でご案内します。物件概要書をお手元にご用意ください。
| 項目 | 単位 | 説明 |
|---|---|---|
| 物件名 | ― | レポートの見出しに表示される名称。 |
| 所在地 | ― | 物件の所在地。市区町村まで入力。 |
| 物件価格 | 円 | 売買価格(税込)。諸費用は別項目で扱います。 |
| 建物構造 | 選択 | 木造 / 軽量鉄骨 / 重量鉄骨 / RC / SRC。選択に応じて耐用年数・建物比率・空室率カーブが切り替わります。 |
| 築年数 | 年 | 現時点での築年。中古資産の簡便法で残存耐用年数を自動計算します。 |
| 土地面積 | ㎡ | 積算評価(路線価ベース)の算出に使用。 |
| 建物延床面積 | ㎡ | 建物再調達価格×残存年割合で積算評価に使用。 |
| 相続税路線価 | 円/㎡ | 国税庁「路線価図」の値。不明なら同エリア相場を仮入力(例: 20万円/㎡)。 |
| 項目 | 単位 | 説明 |
|---|---|---|
| 借入金額 | 円 | 金融機関からの融資額。自己資金比率(LTV)の計算に使用。 |
| 借入金利 | % | 年利。アパートローンは通常変動金利。金利上昇ストレスを見たい場合は +1〜2% で回してください。 |
| 借入期間 | 年 | 返済期間。元利均等返済で月額返済額を算定。 |
| 項目 | 単位 | 説明 |
|---|---|---|
| 月額家賃(満室) | 円 | 全戸満室想定の月額合計。 × 12 → GPI(年間潜在総収入)。 |
| 年間固都税 | 円 | 固定資産税+都市計画税の年額。OPEX(運営費)に加算されます。 |
| 個人年収 | 円 | 個人モード時に所得税累進・損益通算の計算に使用。1,000万円超で土地利息損失制限が発動します。 |
| 項目 | 単位 | 説明 |
|---|---|---|
| 課税モード | 選択 | 個人(累進課税+住民税)/法人(実効税率)。 |
| 法人実効税率 | % | 法人モード時のみ表示。中小法人は約 33% が目安。 |
| 申告方式 | 選択 | 個人モード時のみ。青色申告は損失を 3 年繰越可能。 |
| 建物比率 | % | 物件価格のうち建物が占める割合。減価償却の基礎。構造別デフォルトあり。 |
| 設備割合 | % | 建物価格のうち設備(15年償却)が占める割合。通常 25%。 |
| 取得時諸費用 | % | 登録免許税・仲介手数料等。WS 推奨値は 8%。 |
| 売却時諸費用 | % | 仲介手数料(3%+6万)・抵当抹消等。目安 5.5%。 |
シミュレーション実行後は 4 つのタブで多角的に収支を確認します。
GPI → EGI → NOI → BTCF → ATCF の年次推移。DSCR・BER も色分け表示。実際に手元に残る現金の流れを確認するタブです。
会計上の損益(減価償却を含む)。営業利益・経常利益・税引後利益を年次で確認。キャッシュフローと乖離が大きい年=デッドクロス近辺に注目。
ローン残債と、売却想定価格(収益還元価格と積算評価の小さい方)・土地建物評価の推移。残債に対して評価額が下回る年(債務超過)の確認に使います。
各年度に売却した場合の IRR(内部収益率)と累積手取りの推移。ピーク年を特定し、最適売却タイミングを検討します。
シミュレーション結果を正確に理解するための主要用語を、カテゴリー別にまとめました。
満室想定の年間総収入。月額家賃 × 12。
GPI から空室損失を控除した実効総収入。
運営費。管理費・修繕費・固都税・保険料等。本ツールでは築年数に応じて EGI の 10〜20% が仮定され、固都税が別途加算されます。
純営業収益。物件そのものの実力を示す最重要指標。融資条件や税金に左右されない物件固有のパワーを表します。
年間元利返済額。元利均等返済方式での元金+利息の合計。
税引前キャッシュフロー。NOI から借入返済を引いた現金ベースの収支。
税引後キャッシュフロー。BTCF から所得税・法人税を引いた最終的な手残り。投資判断の基本値。
物件価格に対する GPI の比率。販売図面で最初に目にする指標だが、空室・経費を無視しているため実態とは乖離する。
物件価格に対する NOI の比率。空室・経費を織り込んだ実質利回り。収益還元価格の基礎でもある。
NOI が ADS の何倍あるか。1.0 を下回ると物件収益のみでは返済できないことを示す。1.25 以上が融資承認の目安。
GPI に対する「OPEX + ADS」の比率。85% を超えるとリスクが高まる。
投資期間全体の年換算利回り。売却時の手取りを含めた全キャッシュフローの現在価値が 0 になる割引率。物件の"本当の利回り"を示す最重要指標。
物件価格に対する借入比率。90% を超えるとフルローン相当。自己資金比率の逆数。
NOI を期待利回り(初年度 Cap Rate)で割り戻した価格。将来の家賃減少や空室率上昇に連動して年々低下。
土地価格(路線価 ÷ 0.8)+建物価格(再調達単価 × 延床 × 残存年数 ÷ 耐用年数)。銀行融資の担保評価に近い。
収益還元価格と積算評価の小さい方を採用。楽観バイアスを排除し、保守的な売却価格で出口戦略を評価。
税法上の建物の使用可能年数。木造 22 / 軽量鉄骨 19〜27 / 重量鉄骨 34 / RC・SRC 47 年。
中古物件の残存耐用年数を計算する税法上の簡便法。築年数が法定耐用年数を超えている場合は一律「法定耐用年数 × 20%」。
物件価格のうち建物が占める割合。減価償却の基礎となる重要パラメータ。一般に木造で高く(60〜70%)、RC で低い(50〜55%)。契約書・固定資産評価証明で按分比率が分かる場合はそちらを優先。
建物価格のうち設備に分類される部分。法定耐用年数は 15 年(短期償却)。建物本体と分けることで節税効果が高まる。
年間の元本返済額が減価償却費を上回るポイント。それ以降は帳簿上の利益が膨らみ税負担が急増するため、売却検討の目安は到達年+1〜2年。
不動産所得のマイナスを給与所得から差し引く仕組み(個人)。所得税の還付・住民税軽減に直結する。
損益通算後もマイナスが残った場合、翌年以降 3 年間繰り越して次年度以降の利益と相殺可能。青色申告者のみ。
不動産所得が赤字のとき、借入金のうち「土地取得相当分の利息」は損失として給与と通算できない。給与所得 1,000 万円超の高所得者で特に影響大。
売却時のキャピタルゲインに対する課税。保有 5 年以下=短期 39.63%/保有 5 年超=長期 20.315%。
法人税+地方法人税+法人住民税+事業税の合算実効率。中小法人で約 33%(所得 800 万超部分)が目安。法人モードではキャピタルゲインも同率で課税。
シミュレーション結果を投資判断にお役立ていただくための確認項目です。
数値の解釈や、より詳細な投資判断については、ウェルスターエージェンシーの投資アドバイザーまでお気軽にご相談ください。